果物のMRI;みかん圃場の現地視察

Update : 2008.11.09 (22:45:16)

Posted : 2008.11.09 (22:45:16)

Ehimeken.JPG
皆様、お久しぶりでございます。過日、果物用MRIの可能性を探るために、温州みかんの産地まで視察に行ってきました。写真をご覧ください。やまがうっすらと黄色になっているのがご覧いただけるかと思います。日本の果物は100個に3つも不良品が入らないという大変に優秀な農産農産物と聞いていましたが、実際にみかんの圃場へ足を運んでみて、その言葉がよくわかりました。見渡す限りの小さな山々が、手作業による石積みの段々畑としてきれいに整備され、ISO13485を取得している工場の内部の景色のような雰囲気を醸し出しています。この産地でのミカンの歴史は100年と聞きましたが、少なくも土地の所有者がみな合意して、作業者がみな足並みをそろえないとこういった生産体制は整備できないことは明らかです。ちなみにこの産地のミカンは有名なブランドになっています。
さてMRIはこのようなミカンに対して何ができるのか。もちろん、人間の疾患と同様に、果実の障害も明確に可視化することができます。問題は、計測時間と経済性です。個人的な意見からすれば、世の中の最高品質の医療用MRIを用いれば、場合によっては果実の全数検査も高速にこなせてしまうと考えています。弊社MRTe的には、この費用をどこまで下げられるかという挑戦をすることになります。いっぽうで、せいぜい3%しか不良品が出ない”果物”に対してそもそも高価な計測が必要なのかという部分を日本人は解決しなくてはなりません。同じ予算を投入するなら、消費者が自分の目で果物の良し悪しをもちろん選択できるような教育費として用いてもよいわけです。では。