開発情報; 特殊RFプローブの例

Update : 2011.03.09 (13:30:31)

Posted : 2010.12.28 (17:53:57)

記事作成日時 2010-12-28 17:17:13

小型MRIのRFプローブ(コイル+シールド箱)は、被写体の形状とLC共振回路の最適化を最優先に考えて、開発製造がおこなわれます。そのため、標準型プローブでは、サンプルに対するアクセスが制限されている感じがする場合がありますが、実験目的がはっきりしていれば、自由度を拡張した特殊なRFプローブを作ったり改造したりすることが可能です。Fig.1はコイル箱に横穴を開けてコイルボビンまで貫通させたものです。コイル箱の外側からこの穴を通して、被写体を揺らしたり刺激を与えたりすることができます。外部から振動棒を導入してMR-Elastgraphy等のアプリケーションに使用可能です。Fig.2にはコイル箱の空間を上手に利用したRFプローブです。コイル箱が気化麻酔器のチャンバーを兼ねることにより、ネズミのクレードルへのチューブ接続を不要とすることができます。麻酔気の回収も容易です。また銅網を用いて電気的に絶縁された孔がRFプローブ箱の電気的特性に取り込んでありますから、この孔を用いて、Pt測温体や麻酔濃度系等の計測プローブで麻酔空気の状態を知ることができます。

さて皆様、本年もご指導ご鞭撻大変にありがとうございました。28日に餅つきが間にあいました。来年もさらなる飛躍の年として精進してゆきたいと思います。引き続き御愛顧のほど何卒よろしくお願い申し上げます。