研究情報; アイスクリームのNMRイメージング(解凍過程)
Update : 2014.08.16 (10:43:27)
Posted : 2014.08.15 (22:38:36)
記事作成 2014-08-15 21:54:47
アイスクリームのMRIを行いました。撮像試料はコーン状をしたアイスミルクです。自販機で購入後に速やかに撮像空間(0.2T-ものづくり磁石)に移動して室温(27℃付近)に終始曝しました。丁度、画像に向かって左手が平らな部分で実際には鉛直下側に静置しています。中心スライスは円錐を頂点から縦切りした感じです。撮像シークエンスは2D-MS-GRE法で、TR/TE/FA=400ms/8ms/90°、面内分解能は625ミクロン、スライス厚は10mmで8枚切り、撮像時間は51秒、各画像の更新時間は約3分の自動撮影、開始から終了までの経過は約3時間です。見どころは、
1.自販機で購入したアイスクリームの内部はすべて凍っているわけではないので最初からMRIで様子が分かる。平面やコーンの先などの辺縁から全体が溶けていく。
2.カスタードは最初から凍っておらず模様が見えているが、後半ではアイス本体と混濁してボケる。
3.辺縁から溶解が始まり、最終的には中心の低温部分が球状の塊となって液化していく。
などなどですが御納得いただけましたでしょうか。MRIと食品の相性は抜群です。
上記3D-GRE(MIP;625^3ミクロン;27分撮像)の3D断層動画データ[17icecream_dixon]
http://www.mrtechnology.co.jp/wordpress/wp-content/uploads/17icecream_dixon.avi
担当者